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【後編】毎日のお風呂時間で行う「和蝋燭を使った瞑想」効果的な使い方や魅力をご紹介

中村ローソク

1887年(明治20年)に創業し、130年以上変わらない製法で和・京蝋燭(ろうそく)を一本一本作り続けている中村ローソク。香り付きの蝋燭やインテリアにも使用できる商品など、伝統を守った製法で新たな和・京蝋燭を生み出し、その魅力を伝え続けている。

田川広一

京都にある老舗和蝋燭屋「中村ローソク」四代目。和蝋燭職人。1888年に中村商店として創業。現在も様々な業界とコラボレーションを重ね、現代に灯りをともしている。

心も体もリラックスできるお風呂での過ごし方は様々。今回は、MAISON de BAINCOUTUREでプロデュースした和蝋燭の使い方や過ごし方について、京都で130年以上の長い歴史を持つ中村ローソクの田川さんとともにご紹介します。

お風呂での瞑想に最適な和蝋燭の使い方

今回、中村ローソクさんに特別に製作いただいた和蝋燭。再生タイルでできているボックスの蓋を開けると、10と20という文字が入った和蝋燭が。それぞれ10分と20分で消えるように設計されており、その日の気分で選べる仕様になっています。使い方は簡単。開けた蓋に和蝋燭をのせてお風呂の縁に置き、火を点けるだけです。

開けた蓋に和蝋燭をのせる様子
和蝋燭に火を灯す様子

田川さん 「和蝋燭は、和紙にい草の髄を螺旋状に巻いており、空洞の太い芯の内部に空気の流れができるので、炎が不規則に大きくゆらめきます。一瞬一瞬で不完全燃焼を起こしているのですが、これこそが規則的なゆらぎと不規則なゆらぎが丁度よく組み合わされた「1/fゆらぎ*」です。このゆらぎには人の心を落ち着かせてくれる効果があり、瞑想にぴったりなんです。




和蝋燭特有の、優しく温かみのある夕陽のような炎のゆらぎに癒されながら、特別な時間を過ごして欲しいですね。和蝋燭の火がお風呂の水面に映る様子も、とても美しいと思います。」

和蝋燭の灯火が、お風呂の水面に映る様子

予測できない炎のゆらぎと、少しずつ溶け、変わりゆく姿で時の変化を伝えてくれる心地良さが、和蝋燭にはあります。10分、20分という時間の中で存分に炎のゆらぎを楽しむことはもちろん、途中で火を消したい時には、小さなコップなどで蓋をすれば大丈夫。酸素をなくせば綺麗に火が消えるだけでなく、再び火を灯すこともできます。

 

*1 1/fゆらぎ…パワー(スペクトル密度)が周波数fに反比例するゆらぎのこと。ただしfは 0より大きい、有限な範囲をとるものとする。

和蝋燭は後処理の心配もない?終始心地よい瞑想時間を楽しんで

100%植物由来でできている和蝋燭は、自宅で使う際の後処理の心配もいらないのが大きな特徴です。

田川さん 「燃えかすが残った場合は、水で流してもらえば大丈夫。残った蝋やかすは産業廃棄物ではなく生ごみなので、燃えるごみとして捨てることができます。パラフィンなどの成分が入っている蝋燭は、家庭ごみでは捨てられず産業廃棄物になるのですが、和蝋燭は家庭ごみとして捨てられるので後処理の心配もありません。また、和蝋燭は60度以上の熱湯で完全に溶けてしまうので、もし蓋に蝋がついて汚れてしまっても、熱湯をかければ簡単に綺麗になるので、掃除もすごく楽だと思います。」

田川さん 「お風呂で瞑想することに慣れてからお寺へ行くと、また全然違った瞑想を体感してもらえると思います。この和蝋燭をお風呂で使用する際には、静かにお風呂に浸かって、リラックスした状態で炎の揺らぎを見つめながら瞑想して欲しいですね。畳半畳先に置いて火を灯すと、宅でもリラックスした状態で瞑想してもらえると思います。」

さいごに

心と体を癒すお風呂時間に和蝋燭を取り入れるだけで、これまでとは違う過ごし方ができるのではないでしょうか。和蝋燭の心地よい火のゆらぎに癒されながら、自宅のお風呂で特別な時間を楽しんでいただけますように。

和蝋燭はMAISON de BAINCOUTUREオンラインサイトよりご購入いただけます。

和ろうそく キャンドルボックスセット

Text : Yukari Fujii(JAPAN MADE)
Photo : Ryo Kawano(JAPAN MADE)
Release : 2023.08.21

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