お風呂で使える木のおもちゃが誕生。手触り・香りを楽しむ豊かなバスタイム
BAINCOUTUREでは、お客さまそれぞれのライフスタイルに合ったオーダーメイドのお風呂空間を提供しています。今回、BAINCOUTUREと木材メーカー・マルホンがコラボレーション。木材を使って、お風呂で使えるBath Toy(バス・トイ)を作りました。
一見、遠い存在のようにも思えるお風呂ブランドと木材メーカーがコラボに至った背景とは? 2社の思いとこだわり、さらにはBath Toyのうちの一つ「float diffuser(フロートディフューザー)」制作の裏側をお伝えします。
お風呂と木材。それぞれの可能性はもっと広がるはず
BAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷 2年前くらいに、マルホンさんのショールームに行ったことがあって、その時に色々な木の特性を紹介していただいたんです。木材を触ってみると、それぞれ温度や重さ、柔らかさが違って、とても面白く感じました。マルホンさんが木材の可能性を追求していて、それをもっと色んな人に知ってもらいたいという想いを持っていたことを知ったので、お風呂と絡めることで何かできないかと考えるに至ったということです。「何かお風呂と絡めて活動できないか」といった雑談をしたことをきっかけにコラボレーションすることになりました。
マルホンさんとしても、フローリングや内装などの他にも木材の用途を広めていきたいといった意識があったのでしょうか。マルホン 鈴木さん そうですね。住居向けに無垢材を提供する以外にも、オフィスやレストラン、宿泊施設などより広い場で木材を使ってもらえるようにしたいと考えていたので、お風呂とのコラボレーションというのは面白いと思いました。
BAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷 マルホンのショールームは子ども連れでお越しになる方が多いこともあり、子ども向けのアイテムを作りたいという話も社内で出ていました。
マルホン 鈴木さん 家を建てるとなると考えることも多くて、長い時間ショールームで打ち合わせをされる方もいるんですよね。そうすると、親御さんは床材を決めるのに集中して、お子さんは手持ち無沙汰なんて状況になりやすいんです。そういうときに遊べるようなおもちゃがあったらいいなと考えていました。
※写真は試作品のため最終仕様は異なりますMITSUMARU DESIGN 三丸さん それ以外にも、余剰材をもっと活用したいという思いもありました。フローリングや内装用の商品を作るにあたって、どうしても余剰材が出てしまうんですよね。個人的に、それらの余剰材を使って何か作れないかと実験もしていました。そんな中で、BAINCOUTUREさんとのコラボレーションのお話が来たので、お風呂でも遊べる木のおもちゃを作ることになりました。
マルホンさんもBAINCOUTUREも、これまではどちらかというと大人向けの重厚感のあるアイテムを展開されてきたかと思うのですが、子どもも使える「Bath Toy」を作るにあたってどんなことを意識されていましたか?BAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷 おもちゃではあるけれど、飾ったり見たりしても楽しめるような大人っぽさもあるものにしたいと考えていました。また、最初にマルホンさんのショールームで私が受けた良い刺激をアイテムでも伝えたくて、樹種の違いや木材の面白さを学べるようなおもちゃが良いということも、マルホンさんにリクエストしていました。
MITSUMARU DESIGN 三丸さん 私もBAINCOUTUREというブランドからはハイセンスで研ぎ澄まされた印象を受けていたので、大人が自分の時間を充実させるアイテムにもできると良いのかなと考えていました。
BAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷 最終的に、お互いに木材の可能性やお風呂の可能性を広げられるようなアイテムを作れたと思いました。
大人も子どもも楽しめる3つのBath Toyが誕生
MITSUMARU DESIGN 三丸さん 最初にプロジェクトが立ち上がったのが2023年の後半だったので、出来上がるまでにはまあまあ時間がかかりました。一度、フロートディフューザーの原型となるようなアイテムを作ってプレゼンした後、少し間が空いて、自分の頭を整理して昨年リスタートし、一気に制作を進めました。
BAINCOUTURE 渡邉 2024年の7月頃に、BAINCOUTUREのショールームに試作品を持ってきてくださりましたよね。私はその時からこのプロジェクトに関わったのですが、こんなことができるのかと驚きました。それからどんどんと話が進んで、今の3アイテムに落ち着いたと記憶しています。
※写真は試作品のため最終仕様は異なりますBAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷 僕は1番最初に受けた印象に残った話が表現されているアイテムとして「氷山ブロック」がお気に入りです。水と関わることによって、木材の違いがわかる。いつもだったら割と口出しをするタイプなのですが、このアイテムは最初から何も突っ込む余地がなかったんですよ。高級感もあって、大人がただ眺めるだけでも楽しいアイテムだなと思います。
MITSUMARU DESIGN 三丸さん
複数の樹種を使っていて、浮くスピードや重さの違いを楽しめると思います。また、濡れた時に木の香りが出てくるので、嗅覚も楽しませてくれるアイテムです。こんな風に木の違いを楽しむことって、意外と都会の生活の中ではできない経験だと思うので、じっくりと味わっていただきたいです。また、デザイン的には形はある程度同じフォーマットにすることで、それぞれの樹種の味が出てユニークになるのではないかと考えました。
BAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷 最初は、もっといろんな形のブロックがありましたよね。そういった背景で今のシンプルな形状になったんですね。それでも、木材のカットの仕方やサイズ感で絶妙な上品さが演出されているなと感じました。
※写真は試作品のため最終仕様は異なりますMITSUMARU DESIGN 三丸さん 三谷さんがおっしゃる通り、大人が見ても楽しめるオブジェのような要素は必要だと思っていたというのもあります。自分の中では、ダイヤモンドとか宝石をイメージしていて、シンプルでも飽きのこないものを目指しています。
マルホン 鈴木さん 私はfloat diffuserがお気に入りです。お風呂で木を楽しめるだけでなく、アロマまで楽しめる。こんなアイテムができるのかと自社のことながら驚きました。
BAINCOUTURE 渡邉 最初はディフューザーじゃなかったんですよね。ただの浮きだったのですが、BAINCOUTUREのメンバーが「BAINCOUTUREはエッセンシャルオイルも出してるんです。組み合わせられませんか」と言い出して、それからアロマディフューザーに進化しました。
初期構想イメージMITSUMARU DESIGN 三丸さん そうでしたね。そのお話を聞いたことで、一気にアイテムがブラッシュアップされた感覚があります。
BAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷 BAINCOUTUREとしても前々からディフューザーを作りたいなと思っていたのですが、なかなかうまくいかず諦めていたんです。そこでこんなに面白いアイデアが生まれたので驚きました。
BAINCOUTURE 渡邉
どのアイテムも好きですが、個人的に1番感動したのは「型抜きパズル」です。最初はBAINCOUTUREというブランド名をくりぬいたパズルの案などもあったのですが、三丸さんが持ってきてくださった今の案が可愛くて、すぐにこちらの方向性に決まりました。可愛らしさもありつつ、細かい工夫が凝らされていて人のことをよく考えて作られたアイテムだなあと暖かい気持ちになります。
MITSUMARU DESIGN 三丸さん
私自身も子どもがいるのですが、子どものおもちゃって寿命が短いなと感じていて。けれど、本当はモノとしては大切に扱えば結構長く持つはずなんですよね。だから、子どもが成長した後も大人が家に置いておきたくなるようなおもちゃを作りたいと思っていました。
それぞれのパズルに顔がついているのですが、実は私の娘が口を描いたんですよ。最初は口がない方が良いかなと思っていたのですが、娘が「絶対に口があったほうが良い。私が描いてあげる」と言うので、お願いしました。娘曰く、それぞれ別の性格を持ったキャラクターらしいです。
BAINCOUTURE 渡邉 実物でお子さんたちに遊んでもらったのですが、遊んだ後にパズルに名前をつけて可愛がったり、お湯で遊んだ後にちゃんと拭いたりして、大切にしてくれていましたよね。教育的な側面も持ったアイテムですごく良いなと思いました。三丸さんが「自由研究」として重ねられていた実験が、活かされててとても素敵です。
BAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷 使っている素材も面白いです。フローリングの余剰材を再利用し、構造を残したままおもちゃにしているので、連結させることができるんですよ。普段はなかなかみられない構造をおもちゃで体験できるのが良いですよね。
※写真は試作品のため最終仕様は異なりますBAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷 お子さんとはもちろん、大人にも手に取ってもらいたいですね。私も実際に使ってみて、想像よりも難しくて、大人が遊んでも盛り上がるなと感じました。お風呂に入っている時にスマホなどを観るのも良いのですが、こういう木のアイテムを使って所作も含めて楽しんでもらえると嬉しいです。
マルホン 鈴木さん マルホンとしては、色々な木に触れるきっかけとしてこれらのBath Toyを使ってみて欲しいです。普段の生活の中ではなかなか知る機会のない木に関する知識にも触れられます。お風呂タイムが安らぎと知的好奇心を満たしてくれる時間になったら良いなと思います。あと、全てのアイテムが端材から作られているので、無駄なく作られているアイテムであることも知っていただきたいです。これらを作るために原料を調達するのではなくて、余った木材を活用する作り方をしているので、いつもだったら行き場のなくなってしまう木たちを使い切る方法の一つができたのかなと思っています。
BAINCOUTURE 渡邉 確かにそうですね。いま、企業活動においてサステナビリティはとても重要な課題だと思うので、こういった活動がこれからも続けられるようにしたいですね。せっかく素敵な商品が出来上がったので、多くの人に手に取っていただいて、豊かなお風呂タイムを体験してもらえたら嬉しいです。
float diffuserを作り出す職人の手
最後に、BAINCOUTURE、マルホンさんのメンバーが「イノベーションが起きた!」と語った「float diffuser」ができるまでの裏側をご紹介します。
「float diffuser」は、マルホン・三丸さんのデザインのもと、八王子の木工挽物所「渡辺木工挽物所」の職人たちの手によって作り出されています。
大まかに削った木材を、職人の手の感覚で綺麗な楕円形に整えます。なんと、手元でどんなに同じように削っても、水に浮くか浮かないかは木の個性次第で、実験するまでわからないのだとか。そんな難しさがあるにも関わらず取材に訪れた日に、代表の渡辺雅博さんが作ってくださった「float diffuser」は見事に全て水に浮かびました。鍛錬を重ねてきた職人の技に驚きます。

三丸さんが渡辺木工挽物所を訪れたのは、今回のプロジェクトが初めてのことです。渡辺代表は、最初に図面を見た時に、まさかこれがディフューザーになるとは思わなかったと振り返ります。
「アロマディフューザーはこれまでにも作ったことはあったけれど、これは何なのか最初はわからなかったんです。でも、お湯に浮かべて使うアロマディフューザーだと聞いてとてもユニークで作ってみたいと思いました」
制作が始まってからは試行錯誤の繰り返しです。楕円の形を変えたり、長さを調整したり。何度も作り直したそうです。渡辺代表曰く、職人が良い商品を作るにはデザイナーの腕が大切とのこと。
「デザイナーさんが難しい仕事を持ってくると、こっちも意地でやる気が出るんですよ。今回も、面白いなあと思いながら、楽しく作れました。いまだに、何の違いで浮くディフューザーになるのか失敗作になるのか言葉では説明できないのですが、実験を重ねてだんだんと良い商品ができるようになっていったと思います」

2つのブランドの熱い想いと、職人の技を掛け合わせたユニークなBath Toyが誕生しました。いつものお風呂タイムに少し変化が欲しい、そんな方はぜひ手に取ってみてくださいね。
この記事で紹介した商品はMaison de Baincoutureオンラインサイトよりご購入いただけます。
Text:Natsu Shirotori
Photo:Yuki Nobuhara
Release:2025.12.12





