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【後編】シックなのに温かみがある。誰かと一緒に楽しみたいお風呂|ファッションデザイナー・進 美影 BAINCOUTUREと考える理想のバスルーム vol.08

BAINCOUTUREでは、お客さまそれぞれのライフスタイルにあったオーダーメイドのお風呂空間を提供しています。この連載は、そんなBAINCOUTUREの制作チームによって、さまざまな業界の最先端にいる方々の理想のお風呂をつくってみようという企画です。

今回ご登場いただくのは、ファッションデザイナーの進 美影さん。後半では、前半の記事で伺ったこれまでのお風呂にまつわるエピソードの続きとして、進さんにヒアリングを行いながら、具体的な理想のお風呂のアイデアをCGパースとして表現してみました。

進 美影

東京都出身。早稲田大学卒業後、一般企業入社を経てPARSONS美術大学に入学。卒業後、「個人の知性と強さを引き出す」をコンセプトに、現地ニューヨークでジェンダーレスブランド・MIKAGE SHINを立ち上げる。2021年3月、Rakuten Fashion Week TOKYOで特別支援枠で公式ランウェイを開催。2022年、日本メンズファッション協会よりBest Debutant賞を受賞。近年は乃木坂46や櫻坂46などアーティスト衣装製作も手掛ける。

Instagram: @mikageshin_official ↗︎ @mikageshin ↗︎  HP: MIKAGE SHIN↗︎  Youtube: MIKAGE SHIN↗︎

【前編】アイデンティティを強化するファッションと、自分を見つめ直すお風呂時間|ファッションデザイナー・進 美影 へ

進さんと一緒に考える、理想のお風呂

後半では、理想のお風呂について一緒に考えられればと思います。まずは、大まかにどんなお風呂を作ってみたいですか?

進さん お風呂って、どうしてもカスタマイズできる範囲が狭くなりますよね。使いやすくて、お手入れもしやすいものをと考えると、同じようなお風呂になりがちだと思うんです。部屋を借りるときも、お風呂の優先順位って低くなりやすい。だからこそ、今回は他にないこだわりのお風呂にしてみたいです。

たとえば、お風呂に入った後のケアがゆっくりできるような広めなスペースがあったら嬉しいです。週末はとくに、ボディクリームを塗ったりマッサージしたりと自分のケアの時間を大切にしていて。そういったケアも、浴室内でできたら理想です。まさに「bath side living」の考え方のように、洗面所や脱衣所がバスルームの延長上にあると良いのかもしれません。寒暖差も小さく抑えられるし、お掃除もしやすそうですね。

韓国の親戚の家に行くと、「オンドル」という床暖房があるのですが、それをお風呂に入れるのも良いかもしれないです。伝統的な暖房の方法で、岩盤浴のようにじんわり暖かいんですよ。「オンドル」の上に、椅子かソファを置いて、ゆったりと過ごせるようにするのも面白そうです。

全てお風呂内で完結したらよりゆっくりと休日を過ごせそうですね。ちなみに前編では、平日のお風呂タイムはコンパクトに過ごしたいというお話もありましたが、シャワーブースを作るのはどうですか?

確かに、シャワーブースが分かれていたら掃除もしやすそうです。ヘアセットだけしたいからシャワーを浴びたいときにも活躍しそうですね。出かけるときも寝るときもささっと準備ができるのは嬉しいです。

お風呂の素材や色味でこだわりたい点はありますか?

大好きな石の素材を使ってみたいです。つるんとしたものではなく、手触り感のある素材があるといいですね。

全てが真っ白なお風呂場はあまり好きではないので、色味は、濃い目のグレーやシルバーでまとめたいです。ミニマルなものが好きなので、あまりごちゃごちゃしすぎず、無機質な感じのお風呂にできたらいいなと。お風呂ってなんとなくほっこりとした温かみがあるのが良いとされている気がしますが、あえてかっこいいお風呂にしてみたいです。

浴室に置きたいインテリアやアイテムはありますか?

絵を置きたいです。アートを楽しめるお風呂なんてなかなかないじゃないですか。最近、絵画もちょこちょこと集め始めたのですが、何かお風呂にも飾れるものがあったらいいなと思っていました。今回、ニッコーさんが開発されている「ceramic bath art」についても教えてもらって、こんな方法があったのかと驚きました。

あとは、香りグッズを置けるような棚があればいいなと思います。ものがバラバラとしているのは嫌なので、コンパクトに並べられるスペースがほしいですね。それぞれのアイテムの容器もシルバーなどでなるべく統一したいです。

MIKAGEさんへのヒアリングからBAINCOUTUREがCGパースを制作

今回制作したCGパースのテーマは「誰かと一緒に楽しみたい、スタイリッシュなお風呂」。まるでリビングのように友人や家族とリラックスできる浴室に仕上げました。一方で、あえて生活感を排除した内装で、クールさも演出。ここでは、制作にあたって考えた3つのポイントをご紹介します。

①緩やかなゾーニングを楽しむくつろぎ空間

bath side livingの発想を取り入れ、ドライエリアとウェットエリアの間となるような緩やかなゾーニングのされた浴室です。これまでの住宅では、ドライエリアとウェットエリアがはっきりと分けられ、浴室は身体を洗うためだけの空間として機能的に進化してきました。一方で、この浴室では2つのエリアを床の素材や段差によってさりげなくゾーニングし、あえて「浴室らしさ」を抑えたくつろぎ空間を作っています。

浴槽やシャワーで体を温めた後は、バスローブのままマッサージをしたり読書したりとリラックスタイムを過ごせます。それぞれの役割を保ちながらも心地よい一体感のある浴室をつくることで、機能を切り分けすぎない「狭間の時間」を豊かにゆったりと過ごせます。

②誰かと共有する「バスサイドリビング」

従来のお風呂は、1人で使う空間として想定されることが多いですが、今回は「友人や家族とくつろげるバスサイドリビング」という発想で設計しました。

具体的には、浴室内に雑誌やタオル、ドリンクを自由に置ける オンドル(※ 床下に煙や熱気を送り込み、床全体を暖めることで室内を暖める韓国の伝統的な床暖房システム)エリアを広く設け、誰かと一緒にお風呂に入った時に会話を楽しんだり、1人で入ってもじっくりと瞑想したりと、長く楽しめる空間にしています。また、温かい床面に設置したソファはシーンによって移動可能で、体を冷やすことなく、横になりながら語り合うこともできます。

オンドルエリアイメージ(BAINCOUTURE作成)

③無機質さと温かみのバランスが取れた空間

全体のトーンはグレーを基調にし、金属や石など無機質な素材で構成しました。さまざまな素材を組み合わせて作り上げた、シックでクールな印象のある浴室です。一方で、オンドルエリアでは温かさを感じられ、ニッチ 棚(※ 壁面に凹んだスペースをつくり、その内部を収納や飾り棚として使うもの)へ自分のお気に入りバスグッズを置いたりでき、無機質すぎない居心地の良さも表現しています。

場所によって照明の強弱も調整可能。光と陰影のコントラストを意識し、落ち着いた雰囲気とメリハリのある空間を演出しています。

MIKAGEさんからのコメント

普段から、シルバー金属やモルタル、ガラスや大理石など、アートギャラリーのような無機質な建材同士の組み合わせが好きで自宅のインテリアにも取り入れているのですが、今回はブラックやモノトーン基調で、あえて生活感のないソリッドなバスルームを創っていただきました。また、好きな作品を飾ったりなど、アートに触れながらリラックスしたり新しいインスピレーションを得たりできる空間を目指しました。

さいごに

さまざまな業界の最先端にいる方々と、理想のお風呂をつくってみようという企画の第8弾として、進さんとともにお風呂空間を考えてみました。これからも様々な視点から理想のお風呂を考えていきます。ご期待ください。

Text :Natsu Shirotori

Photo:Ibuki Yamaguchi

Release:2025.07.08

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