家具と洗面化粧台が融合した「モジュールドレッサー」がお風呂前後の過ごし方を変える。Tesera×BAINCOUTUREコラボの裏側を紹介
BAINCOUTUREでは、お客さまそれぞれのライフスタイルに合ったオーダーメイドのお風呂空間を提供しています。今回、BAINCOUTUREと家具ブランド・Teseraがコラボレーションし、「モジュールドレッサー」を作りました。
家具のようでもあり、洗面化粧台でもある。これまでにない新たなアイテムです。忙しないお風呂上がりや朝の時間を、ゆったりとしたリラックスタイムや家族とのコミュニケーションタイムに変えてくれるアイテムを目指しました。この記事では、「モジュールドレッサー」の開発背景をお届けします。
ボーダレスな空間を目指す2ブランドのコラボレーション
BAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷
BAINCOUTUREでは「bath side living」というコンセプトを掲げて、入浴前後の時間を含めた新たな過ごし方を提案しようとしています。そんな中で、家での過ごし方や部屋の在り方を変えるアイテムを作りたいと考えていました。そこで、モジュールで作られているTeseraの家具なら、何か一緒にできるのではないかと思ってコラボレーションを提案しました。

Tesera 代表 内田さん そうですね、Teseraは使い手が自由に組み合わせて形を変えられるモジュラー家具を販売しています。
今、空間のボーダレス化が主流になってきていて、例えば、リビングにキッチンがあるのは当たり前ですし、ベッドルームに洗面台がある部屋なども登場しています。そういった流れの中で、BAINCOUTUREとコラボレーションしたら、浴室ももっと色々な工夫ができるのではないかと感じ、1年半ほど前から構想が始まりました。

BAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷
Teseraの家具は、例えばシェルフなどが顕著ですが、部屋を緩やかにゾーニングするのが得意ですよね。抜け感を生み出してくれると言いますか。そういった要素が、「bath side living」というコンセプトにもマッチすると思いました。今まで閉鎖されていたお風呂という空間と、他の空間の区切りを曖昧にしようと思った時に、Teseraの家具はばっちりハマります。
Tesera 代表 内田さん 確かに、ソフトに区切ることや抜け感は意識しています。ボーダレスな空間作りに貢献できるようなデザインというのが根底にあります。
三谷さんがおっしゃるように、お風呂もそうかもしれませんが、今回作った洗面台も今あるものから選ぼうとすると閉鎖的なものが多いですよね。歯を磨いたり顔を洗ったりするだけの、端っこに追いやられた空間というか。寒い・狭い、みたいなイメージがあると思うので、そこをもっと新しく豊かなものにできたらなと思っていました。
BAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷 BAINCOUTUREは、他のブランドとコラボしてここまで大きなアイテムを作ったのは初めてです。お風呂を主軸にしているので、なかなか商品の性質的にコラボしづらいのかもしれません。それに対して、Teseraはモジュール家具なので、コラボレーションがしやすそうですね。
Tesera 代表 内田さん
そうですね、Teseraはまだ会社として設立してから3年目ですが、色々なコラボレーションの可能性があるなというのを実感しています。例えば、最近だと京都の西陣織の老舗企業・細尾さんとコラボして、Teseraのフレームを活用して茶室「織庵」を作りました。この茶室をパリのLVMHメティエ ダール パリ ショールームでも展示しました。
BAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷
空間作りにまで拡張しているのが良いですよね。私たちも浴室だけにこだわりすぎるとなかなか広げるのが難しいなと感じていて。
Tesera 代表 内田さん 「空間」というのは、私たちにとって大事なキーワードです。Teseraはプロダクトではありますが、私自身がパブリックスペース向けのプロダクトデザインなどをやっていた経験もあり、空間に調和することも重視していて。ただプロダクトを作って空間に置くのではなくて、主張しすぎず、品を持って空間に馴染むようなもの作りを目指しています。
組み合わせは自由自在
BAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷
「モジュールドレッサー」は洗面化粧台と家具の間のような商品です。もちろん、モジュール家具なので、レゴブロックのように、組み合わせはユーザーさん次第でどんどん変えていただけます。

Tesera 代表 内田さん レゴという言葉はよくお客様からも言われます。ユーザーさんのクリエイティビティを呼び起こすようなプロダクトを作れたんじゃないかなと思います。
具体的に、どんな構造になっているのでしょうか?Tesera 代表 内田さん まず、ネジが一切見えない作りになっています。棚板を外すと、それぞれの脚の中に長い金具が入っていて、テンションをかけて固定しています。これらの脚は、例えば1本だけ傷付いたらその1本だけを交換するなどして、長く使ってもらえるようにもなっています。そして、ジョイントを使っていくらでも自由に組み合わせできるので、ユーザーさんの好みに合わせて変化させられます。
ジョイント構造の分解図(Tesera)
主要部材には再生可能なアルミニウム素材を採用(Tesera)
Tesera 代表 内田さん
フレーム素材は全てアルミでできているのですが、Teseraではベンチなども作っているので、洗面化粧台としても重さに十分に耐えられます。
長く・自由に使える「モジュールドレッサー」
BAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷
アイテムを作る前に、いくつかのペルソナ像でカスタマージャーニーマップを作りました。その上で商品開発をしていくなかで、まだ市場にはない家具と洗面化粧台の間に位置する「モジュールドレッサー」の構想が生まれました。そして、今回BAINCOUTUREのTOKYOショールームに展示するにあたっては、母と娘の2人が使うことをイメージして作って展示しています。
Tesera 代表 内田さん
だから、水栓を中心に置いて、両側から使えるようにしたんですよね。
BAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷
そうですね。お母さんと娘さんが会話しながら一緒にメイクするなんて使い方もできますよね。髪の長い人がちょっと座ってドライヤーをかけるとかもできます。そこに暮らす人同士が少しコミュニケーションをとりながら、ゆったりと過ごしたくなるようなものを目指しました。
原案スケッチ(BAINCOUTURE作成)
Tesera 代表 内田さん
「洗面化粧台」より、どちらかというと「家具」に近いデザインにしたのもこだわりです。上にケトルとか置いてもらってもいいですし、使い方に余白が生まれるようにもしています。
あと、ディティールのこだわりで言うと、素材ですね。ガラス、木、張り地と、ミニマルながらもラグジュアリーでもあるものを選びました。
BAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷 高い家具って結構存在感があるので、そういったこだわりが大切ですよね。それに、引っ越しをしようと思った時に、普通だったら洗面化粧台は持っていけないけれど、これだったら次の家に移設することも想定できます。なんなら、次はどんな風に組み立てようかと考えられるのも楽しいですよね。
Tesera 代表 内田さん ここの面取りとか、触りたくなる質感で好きですね。モジュール家具って聞くと、カジュアルな印象を受けることもあるかもしれませんが、ここを見ていただくと、本当に上質なデザインも可能だとわかっていただけるんじゃないでしょうか。人の五感に訴えるような家具を目指しているので、触ってみたいと思えたり、素材の温度を感じられたりする家具になったのは嬉しいです。

Tesera 代表 内田さん
その上で、先ほどからお話に出ているように長く使える点も好きです。リサイクルできることもそうですし、流行り廃りに流されなくて持続的に使えることも。僕らのように開発する側の人はそういうことも考えなければいけないと思っています。
BAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷
僕は、結果的に既存の「洗面化粧台」から離れたアイテムができたことがよかったなと思っています。すでにある洗面化粧台って、あまり長居しない、忙しない中で使う場所になっていると思うんです。でも、今回のアイテムがあったら、お風呂上がりにすぐベンチに座ったり、休んだりということが自然と家の中でもできると思うんですよね。そういうふうに生活の仕方が変わるアイテムになったところが気に入っています。

間取りの“当たり前”を溶かすアイテム作りを目指して
BAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷 「bath side living」というコンセプトも今回のような家具と洗面化粧台の間の製品も、新しいものなのですぐに皆さんに理解してもらうのが難しいかもしれないと思っています。実例を積み重ねて、より多くの人に魅力を伝えられるようにしていきたいですね。
Tesera 代表 内田さん
実際にお客様に使ってもらって、意見を聞きながら進化させていきたいですよね。
BAINCOUTURE ブランドディレクター 三谷
その延長上で、多くの方がよくある間取りを疑って、「ここって壁なくてもいいんじゃない?」とか「お風呂とサンルームが繋がっていてもいいんじゃない?」とか、考えられるようになったらいいですよね。そうなったら、もっと家の中が楽しくなると思うんですよね。
Tesera 代表 内田さん
余裕がある方は家にお風呂が2つあったりしても面白いですよね。今回の「モジュールドレッサー」を使って、コミュニケーション的な空間を作ったりしていただくのも良いと思います。我々も、そういった新しい暮らしのスタイルにつながるような提案を続けていきたいです。

Text:Natsu Shirotori
Photo:Akira Sakuma
Release:2024.12.05

